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ESの志望動機の書き方|自己PR・ガクチカとの違いと手順
更新日 2026/10/16 / アオハルOS 編集部
ESの志望動機の書き方で迷うのは、自己PRやガクチカと内容が重なってしまうときです。志望動機は「なぜこの会社なのか」だけに答える欄だと決めてしまうと、3つの欄の書き分けが一気に楽になります。手順と例を順に見ていきます。
志望動機・自己PR・ガクチカは何が問われているか
ESに並ぶ3つの欄は、問いの向きが違います。
| 欄 | 答える問い | 時間の向き | 主語になりやすいもの |
|---|---|---|---|
| 志望動機 | なぜこの会社を選ぶのか | 現在から未来 | 会社・仕事・自分の関わり方 |
| 自己PR | 自分は何ができるのか | 現在 | 自分の強み |
| ガクチカ | 学生時代に何にどう取り組んだか | 過去 | 自分の行動 |
重複が起きるのは、3つとも「自分の話」だからです。区別する基準は単純で、文から会社名を外して成り立つかどうかです。会社名を外しても成り立つ文は、志望動機ではなく自己PRかガクチカの内容です。
- 「粘り強く取り組めます」→ 会社名がなくても成り立つ(自己PR)
- 「サークルで新入生の定着率を上げる取り組みをしました」→ 成り立つ(ガクチカ)
- 「貴社が〇〇の領域で△△に取り組んでいる点に関わりたい」→ 成り立たない(志望動機)
志望動機だけは、応募先ごとに書き替える必要があります。自己PRとガクチカは使い回せても、志望動機は使い回せない、と考えてください。
志望動機が「業界への関心」で止まる理由
よくあるのは、業界の説明で8割が終わってしまう志望動機です。「食品業界は人々の生活を支える仕事であり」「IT業界は今後も成長が見込まれ」といった書き出しです。
これが起きるのは、調べた情報が業界単位で止まっているからです。業界研究の資料は業界全体を説明するものなので、そのまま使うと同業他社すべてに当てはまる文章になります。読み手からは「他社でもよいのでは」と見えます。
抜け出すには、情報の粒度を一段下げます。
- 業界(食品業界全体) → 書いてもよいが2行まで
- 会社(その会社の事業・製品・取り組み) → ここが中心
- 職種・仕事内容(その会社のその職種で何をするか) → ここまで下りると具体的になる
3まで下りると、会社名を外して成り立つ文は自然に書けなくなります。
その企業でなければ難しい理由を見つける手順
「御社でなければならない理由」を探そうとすると手が止まります。実際には、次の手順で素材を集めるほうが早く進みます。
- 採用ページと事業紹介を読み、事業・製品・サービスを3つ書き出す
- そのうち、自分が理由を説明できるものを一つ選ぶ
- 同業他社の同じページを見て、違いを一つ探す(扱う領域、顧客、進め方、規模など)
- その違いが、自分の経験や関心とどう重なるかを一文にする
- 入社後に何から取り組みたいかを一文で添える
3が省かれると、「どの会社にも書ける文」に戻ってしまいます。違いは大きなものでなくて構いません。「同じ分野でも法人向けが中心」「自社で開発まで行っている」といった程度で十分です。
【手順で集めた素材の並べ方】
「貴社が〇〇向けの△△を自社開発から運用まで一貫して手がけている点に関心を持ちました。学生時代に□□に取り組み、作る側と使う側の距離が近いほど改善が速く進むと感じたためです。入社後はまず◇◇の業務で、利用者の声を設計に返す部分に関わりたいと考えています。」
採用の選考基準や通過しやすさは企業ごとに異なり、公表されていないことがほとんどです。「この書き方なら通る」という断定は避け、自分の言葉で説明できる状態をつくることを目標にしてください。
調べた内容と自分の経験を結びつける
志望動機が薄く見えるのは、調べた内容と自分の経験が別々に並んでいるときです。接着剤になるのは「なぜそう思ったのか」の一文です。
- 調べたこと:貴社は〇〇を自社開発している
- 自分の経験:□□に取り組んだ
- 接着剤:そのとき、作る側と使う側が近いほど改善が速いと感じた
この接着剤がないと、「調べました」「こういう経験があります」の2つの事実が並ぶだけになります。逆に接着剤が1文入ると、読み手は「この人はこういう理由でうちを見ている」と理解できます。
経験は、特別なものである必要はありません。アルバイト、ゼミ、サークル、長期インターン、授業の課題、どれでも接点があれば使えます。実績の大きさより、そこで何を感じて何を考えたかが書かれているかが大切です。
自己PR・ガクチカと重複させない書き分け
3つの欄で同じエピソードを使うこと自体は問題ありませんが、切り口は変えてください。
| 欄 | 同じエピソードをどう使うか |
|---|---|
| ガクチカ | 何を課題と考え、どう行動し、どうなったかを時系列で |
| 自己PR | そこで身についた力を一言で示し、再現できることを示す |
| 志望動機 | そこで感じたことを、志望先を選んだ理由の起点として一文で |
志望動機でエピソードを詳しく語る必要はありません。詳細はガクチカ欄の役割なので、志望動機では一文に圧縮して、会社の話に接続します。字数配分の目安としては、志望動機400字なら、会社の話に6割、自分の経験に3割、入社後の話に1割程度です。
提出前に、3つの欄を並べて読み直してください。同じ文末表現や同じ説明が繰り返されていたら、志望動機側を削って会社の話に差し替えるほうが、全体の情報量が増えます。
NG例とOK例を見比べる
【NG】私は人々の生活を支える食品業界に魅力を感じています。貴社は業界でも有数の企業であり、安定した基盤のもとで成長できると考えました。持ち前の粘り強さを生かして貢献したいです。
(業界と一般的な評価のみで、会社名を外しても成り立ちます。後半は自己PRの内容です)
【OK】貴社が業務用向けの〇〇を、原料の調達から製造まで自社で手がけている点に関心を持ちました。ゼミで食品ロスの調査を行った際、工程を自社で持つ企業ほど改善の判断が速いと知ったためです。入社後はまず製造部門で工程を理解し、調達と製造をつなぐ改善に関わりたいと考えています。
(会社固有の情報、そう考えた理由、入社後の方向の3つが入っています)
見比べる観点は3つです。会社名を外して成り立たないか、そう考えた理由が書かれているか、入社後に何をするかが書かれているか。この3つがそろえば、志望動機としての形は整います。
なお、応募書類では、本人の適性・能力に関係のない事項を書く必要はありません。厚生労働省は公正な採用選考の基本として、応募者の基本的人権を尊重することと、応募者の適性・能力に基づいた基準により選考を行うことの2点を挙げ、本人に責任のない事項(本籍地や家族の職業など)や、本来自由であるべき事項(宗教、支持政党など)は適性・能力に関係がないとしています。志望動機も、自分の経験と仕事の接点に絞って書けば十分です。
提出前のチェックリスト
- 文から会社名を外したとき、他社でも成り立つ内容になっていないか
- 業界の説明が全体の2割以内に収まっているか
- 「そう考えた理由」の一文が入っているか
- 入社後に何から取り組むかが書かれているか
- 自己PR・ガクチカと同じ説明を繰り返していないか
- 字数制限と、指定された書式(手入力かファイル提出か)を守っているか
- 社名の表記(「株式会社」の位置、「貴社」と「御社」の使い分け)が正しいか
- 前に応募した企業の名前が残っていないか
ESの設問・字数・提出方法は企業ごとに異なります。この記事は一般的な考え方の整理なので、応募先の指示を優先してください。
書いた文章を自分で読むと、どうしても意味が通って見えます。アオハルOSの「テンサクン」は、書いたESを読み込んで改善点を返すツールです。会社名を外しても成り立つ文になっていないかの確認に使えます。登録だけ・カード不要で無料で試せます。
よくある質問
- Q. 志望動機と自己PRの違いは何ですか。
- 志望動機は「なぜこの会社を選ぶのか」、自己PRは「自分は何ができるのか」に答える欄です。志望動機は応募先ごとに書き替える必要があり、自己PRは軸が変わりません。
- Q. 志望動機にガクチカと同じエピソードを使ってもよいですか。
- 使って構いませんが、志望動機では一文に圧縮し、「その経験から何を感じ、だからこの会社を見ている」という形にしてください。詳細はガクチカ欄に任せます。
- Q. 企業の情報が採用ページ以外に見つからないときはどうしますか。
- 募集職種の業務内容と求める人物像を読み込み、その職種で求められる役割に自分の経験をどう使うかを軸にしてください。推測で会社の方針を断定する書き方は避けたほうが安全です。
出典・参考
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。