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学校推薦型選抜の校内選考とは|見られる点と今週からできる準備
更新日 2026/09/21 / アオハルOS 編集部
学校推薦型選抜を希望すると、大学に出願する前に「校内選考」という段階があります。結論から言うと、校内選考の基準は全国共通のルールでは決まっておらず、在籍している高校ごとに定められています。だからこそ、最初にやることは対策の情報を集めることではなく、自分の学校の選考ルールを進路指導室で確認することです。この記事では、制度上確認できる枠組みと、そのうえで準備できることを整理します。
なぜ校内選考があるのか ― 制度上の位置づけ
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、学校推薦型選抜について、出身学校長の推薦にもとづく選抜であることを前提に、推薦書の記載内容が示されています。具体的には、大学・学部等のアドミッション・ポリシーに対応する志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた、学力の三要素に関する評価についての記載を求めるとされています。
つまり、学校推薦型選抜では、学校長が「この生徒を推薦します」と大学に示す書類が必要です。学校としては、誰を推薦するかを決めなければなりません。その学校内での決定プロセスが、一般に校内選考と呼ばれているものです。
ここで大事なのは、校内選考のやり方そのものは、文部科学省の実施要項には定められていないという点です。実施要項が定めているのは、大学側の日程や評価方法、推薦書に書くべき内容といった枠組みです。何月に校内選考を行うか、評定平均をどう扱うか、面談をするかどうかは、各高校が独自に決めています。ネット上の「校内選考の基準」は、どこかの学校の一例にすぎません。
自分の学校の校内選考のルールは、進路指導室または学校から配布される進路の手引きで確認してください。この記事の内容は制度の枠組みの説明であり、在籍校のルールに優先するものではありません。
大学側の日程から逆算すると、校内選考はかなり早い
実施要項では、学校推薦型選抜は入学願書の受付を令和8年11月1日以降とし、判定結果を令和8年12月1日以降で一般選抜の試験期日の10日前までに発表するとされています。参考までに、総合型選抜は入学願書の受付が令和8年9月1日以降、判定結果の発表が令和8年11月1日以降です。
| 総合型選抜 | 学校推薦型選抜 | |
|---|---|---|
| 入学願書の受付開始 | 令和8年9月1日以降 | 令和8年11月1日以降 |
| 判定結果の発表 | 令和8年11月1日以降 | 令和8年12月1日以降(一般選抜の10日前まで) |
| 募集人員 | ― | 学部等募集単位ごとの入学定員の5割を超えない範囲で各大学が定める |
大学への出願が11月1日以降だとすると、校内選考はそれより前に終わっていなければなりません。推薦書と調査書を作成する時間も必要です。学校によりますが、9月から10月にかけて校内選考の手続きが進むことが多く、エントリーの締切はさらに前になります。「11月出願だから10月から考えればいい」と構えていると、校内の締切を過ぎてしまうことがあります。
校内選考の時期は学校ごとに異なります。学校推薦型選抜を考えているなら、今週中に担任の先生へ校内の締切を確認してください。
校内選考でよく見られる観点
基準は学校ごとに違いますが、判断材料として使われやすいものには共通点があります。大きく分けて4つです。
- 学習成績の状況(いわゆる評定平均):1年生からの積み重ねで決まるため、直前に変えることはできません
- 出席の状況:欠席・遅刻・早退の記録。こちらも過去の記録が対象です
- 活動の記録:委員会・部活動・探究活動・学外活動など、調査書に記載される内容
- 志望の一貫性:なぜその大学・学部なのかを、本人の言葉で説明できるか
1と2は、いま時点では変えられません。変えられるのは3と4、特に4です。校内選考の面談や提出書類で問われるのは「なぜこの大学でなければならないのか」であり、ここは今から準備できます。
なお、大学側が求める推薦要件については、実施要項で「推薦要件を可能な限り具体的に設定し、募集要項等により示さなければならない」とされています。評定平均の下限や資格の条件が募集要項に書かれている場合、校内選考の前にその条件を満たしているかを確認しておく必要があります。
担任・進路指導の先生への意思表示を先延ばしにしない
校内選考で不利になりやすいのは、意思表示が遅れることです。先生の側から見ると、誰がどの大学を志望しているかが分からなければ、指導も推薦の検討もできません。
伝えるときは、次の3点をまとめておくと話が早く進みます。
- 志望する大学・学部と、その入試方式の名称
- 募集要項に書かれている出願資格(評定の条件や資格の有無)
- いま自分が書いている志望理由書の下書きの進み具合
3つ目が効きます。下書きがある状態で相談すると、話が「行きたいかどうか」から「どう書くか」に進みます。完成している必要はありません。問いと、それに関して動いたことが書いてあれば十分です。
【先生への伝え方の例】
「◯◯大学の△△学部の学校推薦型選抜を考えています。募集要項では評定平均◇以上が条件でした。志望理由書の下書きを書いてみたので、一度読んでいただけませんか。校内選考の締切と、必要な手続きも教えてください。」
志望理由書の下書きを校内選考の前に用意しておく
校内選考の段階で志望理由書の下書きがあると、3つの面で有利に働きます。1つ目は、面談で聞かれたときに具体的に答えられること。2つ目は、推薦書を書く先生に「どの活動に触れてほしいか」を伝えられること。3つ目は、校内選考を通過したあと、出願までの日程に余裕ができることです。
下書きは、次の順番で書くと手が止まりません。
- 高校生活で「なんでだろう」と思ったことを10個書き出す
- そのうち1年以上気になり続けているものを1つ選ぶ
- そう思ったきっかけの出来事を1つ、具体的に書く
- その問いについて自分が調べたこと・やったことを書く
- それでも分からなかったことを書く
- その「分からなかったこと」を扱っている学部の科目・研究分野を公式サイトで探す
6番までたどり着けば、志望理由書の骨組みは完成です。調査書に書かれる活動と志望理由書の内容が一致していると、書類全体として無理がなくなります。
校内選考に通らなかった場合に考えられる選択肢
校内選考は、学校が推薦する人数に限りがあるために行われるものです。通らなかったことが、その大学に行けないことを意味するわけではありません。制度上、次のような道が残っています。
- 同じ大学の総合型選抜や一般選抜に出願する(実施の有無は募集要項で確認)
- 校内選考を要しない公募制の入試を実施している他大学を検討する
- 一般選抜に切り替える
ここで書いた志望理由書は、どの道に進んでも使えます。問いと探究を言語化した文章は、総合型選抜の書類にも、面接の受け答えにも、そのまま土台になります。
実施される入試方式は大学・年度によって異なります。切り替えを検討する場合も、必ず志望校の募集要項で確認してください。
保護者が確認しておきたいこと
保護者の方ができるのは、校内選考の「期限を覚えておく」ことです。校内のエントリー締切、書類提出日、面談の日程は、学校からのプリントで案内されます。本人が持ち帰ったプリントを一緒に読み返し、カレンダーに書き込んでおくだけで、取りこぼしはかなり減ります。
内容について口を出す必要はありません。「そろそろ校内選考のこと、先生に聞いてみたら」と、期限から逆算した一言を添えるだけで十分です。結果について先回りして話すよりも、手続きの期限を一緒に見ておく役割のほうが、本人の負担を軽くします。
よくある質問
- Q. 校内選考の基準は公開されていますか。
- 文部科学省の実施要項には校内選考の基準の定めはなく、全国共通のルールはありません。基準や手続きは各高校が定めており、進路の手引きや進路指導室での案内という形で示されるのが一般的です。まずは在籍校の案内を確認してください。インターネット上で見かける基準は、他校の一例であり、自分の学校に当てはまるとは限りません。
- Q. 評定平均が足りないと、校内選考には出せませんか。
- 大学が募集要項で評定の条件を示している場合、その条件を満たさなければ出願できません。実施要項では、大学は推薦要件を可能な限り具体的に設定し募集要項等により示さなければならないとされています。まず志望校の募集要項で条件の有無を確認し、そのうえで在籍校の校内基準を進路指導室で確認してください。条件に届かない場合も、総合型選抜など他の方式が残っていることがあります。
- Q. 校内選考はいつごろ行われますか。
- 学校によって異なります。制度上、大学への出願は11月1日以降とされているため、推薦書や調査書の作成時間を考えると、それより前に校内の手続きが進むことになります。具体的な時期は在籍校の進路指導室で確認してください。エントリーの締切は校内選考そのものよりさらに早いことがあります。
出典・参考
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。