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総合型選抜のプレゼンテーション対策|構成の型と質疑応答の備え方
更新日 2026/09/29 / アオハルOS 編集部
総合型選抜のプレゼンテーションで評価されるのは、発表の見栄えではなく、自分の探究を自分の言葉で説明できるかどうかです。組み立ては「問い→調べたこと→分かったこと→残った問い」の4ブロック。最後の「残った問い」が、質疑応答で効いてきます。
プレゼンテーションは面接の一形式として位置づけられている
文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜について、志望する学問分野に対する意欲や適性等に係る面接による評価を必ず行うこととされ、その面接にディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問が含まれると示されています(オンラインによる実施も含むとされています)。
つまりプレゼンテーションは、面接とは別の特別な試験ではなく、面接の一つの形として実施されるものです。ここが対策の出発点になります。評価されているのは発表そのものの完成度ではなく、その場のやりとりを通じて、志望する分野への意欲と適性が確認できるかどうかです。
同じ実施要項では、総合型選抜において、活動報告書・大学入学希望理由書・学修計画書等、志願者本人が記載する資料を必ず評価に活用することも定められています。発表内容が提出書類と食い違うと、そこがそのまま質問になります。
プレゼンテーションを課すかどうか、時間、形式、持ち込める資料は大学・学部・方式ごとに大きく異なります。必ず志望大学の募集要項で確認してください。
まず募集要項で確認する5点
大学によって条件はかなり違います。作り始める前に、次の5点を自分の手で書き出してください。
- 発表時間と質疑応答の時間(それぞれ何分か)
- 使用できる資料の形式(スライドか、紙か、現物の持ち込みが可能か)
- 事前に提出する資料があるか(当日その資料を使うのか)
- 準備時間・片付け時間が試験時間に含まれるか
- 発表テーマが指定されているか、自分の探究から選ぶのか
実際の条件の幅を知っておくと、確認の大事さが分かります。日本大学国際関係学部が公開している総合型選抜(探究型プレゼンテーション方式)の案内では、個人プレゼンテーションとして準備5分、発表10分、質疑応答5分から10分、片付け5分程度という流れが示され、発表内容として自己紹介(出身高校、志望動機等)と課題論文・探究活動報告書の内容の発表が挙げられています。持参できるものはパソコン・USBデータ・発表用の原稿・図表を記載した紙等とされ、ソフトはMicrosoft PowerPointまたはPDFデータに限られ、動画は合計1分以内とされています。
聖心女子大学の総合型選抜(探究プレゼンテーション方式)では、出願時に提出したプレゼンテーション資料を使用したプレゼンテーション10分と質疑応答15分が審査の80%、探究報告書が10%、調査書が10%という配点が公開されており、どのような方法で探究を行ったか、その結果をどのように自分の言葉で発信できるかという点に重点を置いて審査するとされています。
この2例だけでも、質疑応答の長さと、事前提出資料の扱いが違います。一般的な対策記事ではなく、自分が受ける方式の要項を先に読んでください。
発表の構成は4ブロックで組む
時間が10分でも5分でも、入れる順番は同じです。
| ブロック | 内容 | 10分の配分目安 |
|---|---|---|
| 問い | 何を明らかにしたいと思ったか、なぜそれが気になったか | 1分30秒 |
| 調べたこと | 何を、どの方法で調べたか(回数・期間・対象) | 3分 |
| 分かったこと | 調べて分かったこと。予想と違った点があれば必ず入れる | 3分 |
| 残った問い | 分からなかったこと、大学で続けたいこと | 2分 |
最後の「残った問い」を省く人が多いのですが、ここが学部の先生がいちばん聞きたい部分です。全部解決した話は、大学で学ぶ理由につながりません。分からなかったことを言うのは、準備不足の告白ではなく、探究を続ける意思の表明になります。
空き店舗の多い通りほど人通りが少ないと予想して7つの通りを数えたところ、6つは予想どおりでしたが、1つだけ空き店舗が多いのに人通りが減っていない通りがありました。この違いを自分では説明できませんでした。通りの幅や周辺施設の影響を、統計の手法を使って調べられるようになりたいと考えています。
聖心女子大学の例で示されているように、審査で重視されるのは探究の方法と、それを自分の言葉で発信できるかです。結論の派手さより、どう調べたかと、どこでつまずいたかを言えるほうが伝わります。
スライドは「読ませない」
スライドを作れる方式の場合、原稿をそのまま貼り付けたスライドが最も伝わりません。話す内容と同じ文章が画面にあると、審査する側は読むほうに集中し、あなたの説明を聞かなくなります。
- 1枚1メッセージ:そのスライドで言いたいことを一行で書き、残りは図や数字に使います。
- 文字は減らす:箇条書きは1枚あたり3〜4項目まで。文章ではなく語句にします。
- データは形を見せる:表をそのまま貼るより、比べたい2つだけを並べます。
- 出典を入れる:引用したデータや資料の出典を、そのスライドの下に小さく入れます。
スライドが使えない方式もあります。紙の資料だけ、あるいは資料なしの口頭発表のみという指定もあるため、様式を確認してから作り始めてください。作り直しは時間の損失が大きい部分です。
質疑応答で聞かれる4つの質問
質疑応答は、発表以上に差が出ます。時間が長く設定されている方式ほど、そこが評価の中心だと考えてください。準備しておきたいのは次の4つです。
- なぜそのテーマを選んだのですか。
- その方法を選んだ理由は何ですか。他の方法は検討しましたか。
- 予想と違った点はありましたか。どう考えましたか。
- この先、どう調べれば分かりそうですか。
このうち2と4を準備していない人が多いです。2は「思いついたからやった」で止まらないために必要で、4は大学での学びとつながる部分です。答えを暗記する必要はありませんが、それぞれ結論を一文で言えるようにしておいてください。
答えられない質問が来たときは、取り繕わないほうが持ちこたえます。「そこは調べられていません」と言い、そのうえで「どう調べれば分かりそうか」を一言添える形が、いちばん誠実で、しかも4番目の質問への答えにもなります。
前日までの練習の進め方
- 時間を計って通しで3回。1回目より2回目のほうが短くなるのが普通なので、時間はそこで調整します
- 4ブロックそれぞれの結論を一文で書き出し、それだけ見て話せるか試します
- 提出した探究報告書・志望理由書の控えを読み返し、発表内容と食い違う箇所を直します
- 家族や先生に一度聞いてもらい、「どこが分からなかったか」だけを聞きます(良かった点は聞かなくてよい)
- 機材を使う方式なら、当日の持ち物とデータ形式を要項と照らして確認します
- 集合時間・会場・服装・持ち物の指定を最終確認します
声に出す回数が足りないと、本番で原稿の言い回しに引っ張られます。原稿を読む練習ではなく、結論の一文から話を起こす練習を重ねてください。
アオハルOSのメンサツでは、AI面接官との模擬面接を、登録だけ・カード不要で無料の範囲から試せます。発表後の質疑応答に近い形で、掘り下げの質問に答える練習ができます。専門塾の100分の1の費用感で、Proは月980円です。
よくある質問
- Q. 探究活動の結果がうまく出ませんでした。発表する内容になりますか。
- なります。予想どおりにならなかった過程は、何をどう調べたかが具体的に説明できる材料です。うまくいかなかった理由を自分でどう考えたか、次はどう調べるかまで話せる形にしてください。
- Q. スライドは何枚くらいが適切ですか。
- 発表時間と形式によりますが、10分の発表なら8〜12枚程度が目安です。枚数より、1枚あたりの文字量と、時間内に話し切れるかで判断してください。使用できる形式や枚数の指定がある場合は、募集要項の指定に従ってください。
- Q. 質疑応答で答えられない質問が来たらどうすればいいですか。
- 分からないことは分からないと答えてください。そのうえで、どう調べれば分かりそうかを一言添えると、探究を続ける姿勢として伝わります。知らないことを推測で埋めると、追加の質問でさらに答えにくくなります。
出典・参考
- 文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(総合型選抜において、面接(ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問等を含む)による評価を必ず行うこと、志願者本人記載資料を必ず評価に活用することが定められている)
- 日本大学国際関係学部 総合型選抜(探究型プレゼンテーション方式)について(準備5分・発表10分・質疑応答5〜10分の流れ、持参できる資料と使用ソフトの指定)
- 聖心女子大学 総合型選抜(探究プレゼンテーション方式)(プレゼンテーション10分・質疑応答15分が審査の80%、探究の方法と自分の言葉での発信を重視する旨の記載)
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。