高校生・保護者 / 志望理由書
総合型選抜の活動報告書の書き方|何を書くか・実績がないと感じるとき
更新日 2026/10/07 / アオハルOS 編集部
活動報告書は、全国大会の成績や特別な肩書きを並べる書類ではありません。何に取り組み、そこで自分がどんな役割を果たし、何が変わったのかを事実で示す書類です。書くことがないと感じている人ほど、まず棚卸しから始めてください。
活動報告書は入試のなかでどう位置づけられているか
文部科学省の「令和9年度大学入学者選抜実施要項」では、志願者本人が記載する資料として、活動報告書・大学入学希望理由書・学修計画書などの活用が示されています。そして総合型選抜については、志願者本人が記載する資料を必ず評価に活用することとされ、面接による評価も必ず行うこととされています(学校推薦型選抜の非公募型など、一部に例外の定めがあります)。
ここから分かることが2つあります。
- 活動報告書は「あれば加点」の添え物ではなく、評価に使われる前提の書類であること
- 書いた内容は面接で質問される前提で準備する必要があること
同要項では、活動報告書に記載しうる活動として、総合的な探究の時間での課題研究や、部活動、ボランティア活動、海外経験といった学校内外の活動が挙げられています。つまり、学校の授業のなかでの探究活動も、正面から書いてよい対象です。
様式・記入欄の数・証明資料の要否は大学ごとに異なります。必ず志望校の募集要項で確認してください。
書く活動の選び方——「実績がない」と感じるとき
多くの受験生が「書くような実績がない」と言いますが、実際には選び方の問題であることがほとんどです。次の手順で棚卸ししてください。
- 高校1年からの出来事を、学期ごとに思い出して箇条書きにする(授業・行事・係・部活・家庭・アルバイト・地域活動すべて)
- そのうち、半年以上続けたものに印をつける
- 自分から何かを変えた・提案した・担当したものに、もう一つ印をつける
- 印が2つついたものを優先して記入欄に割り当てる
- 残った欄に、志望分野と関係の深いものを入れる
- 文化祭の広報係で、告知の方法を変えた
- 総合的な探究の時間で、地域の人口減少をテーマに調べて発表した
- 部活で後輩の練習メニューを作り直した
- 家の事情で家事を分担し、時間の使い方を工夫した
こうした活動は、肩書きこそありませんが、役割と工夫と変化が説明できます。逆に、賞があっても「参加しただけ」で語れることがない活動は、優先度を下げて構いません。
事実でないことや、誇張した成果を書かないでください。面接で確認されたときに説明できないものは、書かないほうが安全です。
1件あたりの書き方:事実 → 役割 → 工夫 → 変化
記入欄が狭いことも多いので、順番を固定しておくと短くまとまります。
| 要素 | 書くこと | 分量の目安 |
|---|---|---|
| 事実 | いつ・どこで・何を・どのくらいの期間 | 1文 |
| 役割 | 集団のなかでの自分の立場と担当 | 1文 |
| 工夫 | 課題に気づいて自分が変えたこと | 1〜2文 |
| 変化 | 結果どうなったか(数字があれば数字で) | 1文 |
【弱い例】文化祭実行委員として広報を担当し、文化祭を成功させました。
【型に沿った例】2年次の文化祭で広報を担当しました(6〜9月)。来場者が例年、近隣住民に偏っていると気づき、校内掲示に加えて近隣3校へ配布する案内を作成しました。結果として他校からの来場が増え、翌年も同じ方法が引き継がれました。
数字が出せないときは、「翌年も引き継がれた」「顧問から任されるようになった」のように、他者の反応や継続という形で変化を書けます。
志望理由書との役割分担を決める
活動報告書と志望理由書を両方出す場合、同じ話を二度書くと全体が薄くなります。分担はこう考えてください。
- 活動報告書:やったことの「事実」を幅広く、簡潔に
- 志望理由書:そのなかの1〜2件を取り上げ、「なぜ志望分野につながるのか」を深く
志望理由書で深掘りする活動を先に決めてから、活動報告書を書くと重複を避けやすくなります。活動報告書のほうでは、志望理由書に書く活動も省略せず、短く事実だけ載せておきます。
提出前の確認リスト
- 様式・字数・手書きか入力かが募集要項どおりか
- 時期(年月)の記載漏れがないか
- 証明書類(賞状の写し、検定の合格証など)の要否と提出方法を確認したか
- 略語や校内でしか通じない呼び名を使っていないか
- 書いた各項目について、面接で30秒ずつ説明できるか
- 誇張や、確認できない表現が混じっていないか
提出後に差し替えができない書類もあります。期限と提出方法は、必ず最新の募集要項で確認してください。
よくある質問
- Q. 部活も委員会もやっていません。活動報告書に書くことが本当にありません。
- 学校行事での係、授業内の探究活動やグループ発表、課外の検定や独学、家庭での役割なども記入の対象になり得ます。実施要項でも、学校内外の活動や総合的な探究の時間での課題研究が例に挙げられています。期間が短くても、自分で何かを変えた経験であれば書く価値があります。
- Q. 賞や資格がないと不利になりますか。
- 評価の方法は大学ごとに定められており、一律に不利とは言えません。多くの場合に見られているのは、取り組みの内容と、そこで何を考えたかです。賞の有無より、役割と工夫が説明できるかどうかを優先して選んでください。評価方法の詳細は志望校の募集要項を確認してください。
出典・参考
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。