高校生・保護者 / 小論文

小論文のテーマ型の書き方|問いの立て方と4段落構成

更新日 2026/10/16 / アオハルOS 編集部

小論文のテーマ型(テーマ提示型・自由記述型)の書き方は、自分で問いを立てることから始まります。賛否型のように「賛成か反対か」が用意されていないため、問いと立場を先に決めてしまえば、あとは普通の4段落構成で書けます。この記事では問いの絞り方から提出前の確認までを順に説明します。

テーマ型小論文とは(賛否型・課題文型との違い)

小論文の出題形式は、大きく3つに分けられます。

形式出題のされ方最初にやること
賛否型「〜に賛成か反対か、論じなさい」どちらの立場を取るか決める
課題文型・資料型文章やグラフを読ませたうえで問う読み取った内容を要約する
テーマ型(テーマ提示型・自由記述型)「少子化について」のようにテーマだけ示す自分で問いを立てる

テーマ型が書きにくく感じるのは、問いが用意されていないからです。賛否型なら立場を選べば書き始められますが、テーマ型は「何について論じるか」の設定まで自分の仕事になります。逆に言えば、問いさえ決まれば難易度は下がります。

評価の観点は形式によって大きく変わるわけではありません。たとえば鹿児島大学が公表している学校推薦型選抜の採点・評価基準では、小論文について、社会的な問題に対する関心や思考力、読解力、論理的な説明能力をみる(法文学部法経社会学科の一部コース)、発想の柔軟さ・適切な論理の展開と表現能力を問う(人文学科多元地域文化コース)といった観点が示されています。発想そのものより、論理の展開と説明の仕方が見られている、と考えてください。

出題形式・字数・評価の観点は大学・学部ごとに異なります。過去問や出題意図が公開されている大学もあるので、志望校の募集要項と入試情報を必ず確認してください。

まず自分で「問い」を立てる

テーマ型でいちばん多い失敗は、テーマをそのまま論題にしてしまうことです。「少子化について」を「少子化について書く」と受け取ると、どこから書けばよいか決まりません。

テーマは大きいほど、問いを小さく具体的にします。次の3つの方向で絞ると、短時間で決まります。

  1. 範囲を絞る(日本全体 → 自分の住む地域、社会全体 → 高校生の生活)
  2. 論点を一つ選ぶ(原因/影響/対策のどれか一つに決める)
  3. 対象を絞る(「教育」→「小学校の放課後の居場所」)
【問いの絞り方の例】
テーマ:「地域の活性化について」
× 地域の活性化について論じる(広すぎて書けません)
○ 人口が減る地域で、商店街の空き店舗を減らすには何が必要か
○ 高校生が地域の行事に関わることには、どんな意味があるか

問いを立てるときは、自分が具体例を1つ挙げられるかを基準にしてください。例が思い浮かばない問いは、本論で手が止まります。試験時間が60分なら、問いを決めるのに使ってよいのは5分程度です。

問いに対する立場を一文で決める

問いが決まったら、その答えを一文で書きます。これが主張(立場)になります。

  • 「空き店舗を減らすには、短期間だけ借りられる仕組みを作ることが有効だ」
  • 「高校生が地域の行事に関わることは、地域の担い手を知る機会として意味がある」

一文にできない場合は、問いがまだ大きすぎます。問いの絞り込みに戻ってください。

立場を決めるときに、正解を探す必要はありません。テーマ型では、独創的な結論より、選んだ立場を最後まで一貫して説明できるかが重要です。無理に目新しい主張を選ぶと、根拠が続かず途中で崩れます。自分が理由を2つ挙げられるほうを選んでください。

「あなたの考えを述べなさい」と書かれていても、感想を書く欄ではありません。根拠を示して説明することが求められています。

基本の4段落構成と字数配分

構成は賛否型と同じで構いません。800字の場合の配分の目安は次のとおりです。

段落役割字数の目安
序論テーマを受けて問いを示し、自分の立場を一文で述べる100〜150字
本論1立場を支える理由を一つ説明する200〜250字
本論2具体例で理由を裏づける200〜250字
結論主張を言い直し、一言の展望を添える100〜150字

序論で問いと立場を先に示すのが、テーマ型では特に大切です。読み手はテーマしか知らない状態で読み始めるため、「この答案は何に答えようとしているのか」が最初に分からないと、内容が頭に入りません。

【序論の型】
「〇〇については、△△という点が問題になっている。本稿では、□□という問いを立て、◇◇であると考える理由を述べる。」

この型に当てはめれば、序論は3文で終わります。残りの時間を本論に使えます。

具体例は自分の経験と社会の動きから一つずつ

本論の説得力は、具体例の選び方で決まります。おすすめは、自分の経験から一つ、社会の出来事から一つを組み合わせる形です。

  • 自分の経験:授業、部活動、地域の行事、アルバイト、家族や近所の人との会話
  • 社会の動き:ニュースで見た出来事、授業で扱った統計、自治体の取り組み

自分の経験だけだと感想に寄り、社会の動きだけだと説明文になります。両方あると、「自分はこう見た」「社会でもこう動いている」の二段構えになり、主張が立体的になります。

【具体例の書き方】
「私の住む地域では、商店街の一角で月に一度だけ店を出せる催しが開かれている。参加した知人は、固定の家賃がかからないため出店を試せたと話していた。短期間だけ借りられる仕組みが、出店の入口になっている例だといえる。」

統計の数値を使う場合は、正確に覚えているものだけにしてください。あいまいな数字を書くより、「増加傾向にあると報じられている」程度の書き方のほうが安全です。

よくある失敗は論点が広がること

テーマ型で最も多いのは、テーマが大きいために途中で話題が増えてしまうことです。「少子化について」で書き始め、経済、教育、地域社会へと話が移り、最後に何を主張したかったのか分からなくなる形です。

防ぐ方法は2つあります。

  1. 書き始める前に、問いと立場をメモ欄か余白に一行で書いておく
  2. 段落ごとに「この段落は、その一行のどこを説明しているか」を確認する

書き終えたら、序論の立場と結論の主張を続けて読んでみてください。同じことを言っていれば一貫しています。違うことを言っていたら、途中で論点が移っています。

  • 理由が3つ以上並んでいる(800字なら1〜2個で十分です)
  • 一般論の説明が本論の半分以上を占めている
  • 具体例が主張とつながっていない(例を挙げただけで終わっている)
  • 結論で新しい話題が出てくる

提出前の確認ポイント

  • 序論に、自分で立てた問いと立場が一文で書かれているか
  • 結論が、序論の立場と同じことを言っているか
  • 理由が一つに絞られ、具体例がその理由を支えているか
  • 「だ・である」体で統一されているか
  • 指定字数の範囲に収まっているか(下限の指定がなければ8割以上が目安)
  • 設問の指示(題名の要否、段落数の指定など)を守っているか

書いた文章は、自分で読むとどうしても意味が通って見えます。アオハルOSの「テンサクン」は、書いた小論文を読み込んで改善点を返すツールで、問いと立場が最後まで一貫しているかの確認にも使えます。専門塾の100分の1、月980円のプランもありますが、登録だけ・カード不要で無料で試せます。

出題形式・字数・文体の指定は大学・学部ごとに異なります。必ず募集要項で確認してください。

よくある質問

Q. テーマ型の小論文で、テーマをそのままタイトルにしてよいですか。
題名を書く指示がある場合は、テーマそのままより、自分が立てた問いや主張を短くした言葉のほうが内容と合います。題名欄がなければ、本文から書き始めて構いません。
Q. 自由記述型の小論文では、何を書いても評価されますか。
自由なのは論じ方であって、根拠を示さなくてよいという意味ではありません。公表されている評価の観点でも、論理の展開や説明能力が挙げられています。立場と理由をはっきりさせてください。
Q. 問いが思いつかないときはどうすればよいですか。
テーマについて「何が問題か」「誰が困っているか」「どうすれば変わるか」の3つを余白に書き出し、自分が具体例を挙げられるものを選んでください。例が出てくる問いが、いちばん書きやすい問いです。

出典・参考

入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

関連する記事

無料で添削してもらう(無料・カード不要)→