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小論文の字数が足りない・オーバーしたときの直し方

更新日 2026/10/17 / アオハルOS 編集部

小論文の字数が足りないときは、言葉を言い換えて水増しするのではなく、理由を一段掘り下げるか具体例を一つ足すのが正しい直し方です。字数オーバーのときは、具体例ではなく前置きと重複から削ります。この記事では、増やす場所・削る場所を具体的に分けて説明します。

まず確認するのは「字数の条件」

直し方に入る前に、自分が守るべき条件を確認してください。小論文の字数の指定は、大学によって次のように分かれます。

指定のされ方守るべきこと
「800字以内」上限のみ。超えたら条件違反になります
「600字以上800字以内」下限と上限の両方。下限を切ると条件を満たしません
「800字程度」おおむねその前後。大きく外れないようにします
字数の指定なし枠や解答欄の大きさが実質的な目安になります

字数指定がない場合もあります。たとえば明治学院大学は、自己推薦AO入試の小論文について、多くの学科で文字数指定がない一方、質・量ともに十分なボリュームとなるよう対策してほしいと案内しています。「指定がない=短くてよい」ではない、ということです。

数え方も確認が必要です。原稿用紙形式なら、句読点やカギカッコも1マス(1字)として数えるのが一般的です。段落の最初の1字下げも1字分になります。横書きの罫線だけの様式や、文字数を自分で数える様式では、数え方の指示が要項に書かれていることがあります。

字数・試験時間・数え方の規定は大学・学部ごとに異なり、年度によって変更されることもあります。必ず出願先の募集要項と設問の指示で確認してください。

字数が足りないときに増やす場所

字数が足りないのは、ほとんどの場合「書くことがない」からではなく、「理由を一段しか説明していない」からです。増やす場所は、次の4か所に限られます。

  1. 理由の掘り下げ(なぜそう言えるのかを、もう一段説明する)
  2. 具体例の追加(主張を支える例を一つ足す)
  3. 具体例の中身(いつ、どこで、誰が、どうなったかを足す)
  4. 反対の立場への言及(そのうえで自分はこう考える、という一段を足す)

このうち、短い答案にいちばん効くのは1と4です。

【理由を一段掘り下げる例】
【前】「地域の交通を維持する必要がある。高齢者が移動できなくなるからだ。」(35字)
【後】「地域の交通を維持する必要がある。路線の減便は、自家用車を使えない高齢者の移動手段を直接失わせるからだ。私の住む地域では、通院のために半日を使う人が出ている。移動の制約は、医療や買い物といった生活の基本に影響する。」(110字)
【反対の立場に触れる例】
「利用者が少ない路線を維持する費用に見合わないという指摘もある。しかし、路線が減ることで住み続けられなくなる人が出れば、将来の利用者そのものが減る。短期の採算だけで判断できない問題だと考える。」(95字)

4の形は、字数を増やすだけでなく、論の筋も強くします。「反対の見方もある。しかし◯◯だ」という一段が入ると、主張が一方的に見えなくなります。

増やしてはいけない場所

同じ内容を言い換えて並べると、字数は増えますが評価は上がりません。次の形は避けてください。

  • 主張の言い直し(「つまり」「このように」で同じことを繰り返す)
  • 「とても」「非常に」「かなり」といった強めの言葉を足す
  • 設問文や課題文をそのまま写す(課題文型では、要約として必要な範囲を超えると減点の対象になり得ます)
  • 一般論の説明を長くする(「現代社会は変化が激しく」などの前置き)
  • 結論に新しい話題を足す(論点が増え、まとまりが崩れます)

判断の基準は単純です。足した部分を消しても主張の意味が変わらないなら、それは水増しです。逆に、消すと「なぜそう言えるのか」が分からなくなるなら、必要な説明です。

京都府立大学のように、学校推薦型選抜の小論文について出題意図や採点基準、評価のポイントを学科ごとに公開している大学もあります。志望校が公開していれば、何が評価されるのかを直接確認できます。「量を書いたか」ではなく「何を見ているか」を知るほうが、字数の判断が速くなります。

字数オーバーのときに削る順番

上限を超えたときは、削る順番を決めておくと論点がぶれません。上から順に削ってください。

順番削る場所理由
1前置き・一般論(「現代社会では」「近年、◯◯が問題となっている」)主張と直接つながらない部分です
2強めの言葉・修飾(「とても」「非常に」「極めて」)消しても意味が変わりません
3同じ内容の言い直し1か所だけ残せば足ります
43つ目以降の理由800字なら理由は1〜2個で十分です
52つ目の具体例1つに絞り、残した例の説明を厚くします
6具体例の周辺の説明主張とつながらない細部を落とします

削ってはいけないのは、主張の一文、残した理由の説明、そして結論です。この3つを削ると、答案の骨格が消えます。

【前置きを削る例】
【前】「現代社会において、地域の公共交通は大きな課題となっている。少子高齢化が進む中で、さまざまな議論がなされている。私は、地域の交通を維持する必要があると考える。」(80字)
【後】「私は、地域の交通を維持する必要があると考える。」(24字)

前置きを削ると、主張が最初に来ます。字数が減るだけでなく、序論としては読みやすくなります。

論点がぶれない削り方の手順

削るときは、文を削る前に構造を確認してください。順番はこうです。

  1. 主張の一文に下線を引く(どこを守るのかを決めます)
  2. 段落ごとに「この段落は主張のどこを説明しているか」を余白に一言で書く
  3. 一言で書けない段落を、削る候補にする
  4. 候補の中から、前置き・重複・3つ目以降の理由の順に削る
  5. 削ったあとで、序論の主張と結論が同じことを言っているか読み返す

5番目を飛ばすと、削った結果として結論が浮いてしまうことがあります。削除は論の一部を取り除く作業なので、取り除いたあとの筋が通っているかを必ず確認してください。

本番では消しゴムで消して書き直す時間が限られます。書き始める前に、余白に主張の一文と理由を一行でメモしておくと、大幅な書き直しが起きにくくなります。

時間配分と、下書きの字数の目安

字数調整は、本番では時間との勝負になります。60分・800字の場合の配分の目安です。

作業時間の目安やること
設問の確認3分字数の条件、設問の指示(題名・段落数など)を確認する
構成メモ7分主張の一文、理由、具体例を余白に書く
執筆35分メモの順に書く。途中で構成を変えない
字数調整と見直し15分字数、誤字、文体、主張と結論の一致を確認する

構成メモの段階で、理由と具体例の数を決めておくのがいちばんの字数対策です。800字なら理由1〜2個、具体例1個が目安です。書きながら決めると、途中で足りなくなったり、入り切らなくなったりします。

練習のときは、必ず指定字数の原稿用紙で、時間を計って書いてください。普段から字数感覚を作っておくと、本番で数える回数が減ります。下限の指定がない場合も、指定字数の8割以上を目安に書いておくと、量が足りないという印象にはなりません。

提出前のチェックリスト

  • 指定字数の条件(以内/以上以内/程度)を満たしているか
  • 下限の指定がない場合、指定字数の8割以上を書いているか
  • 増やした部分が、理由の掘り下げか具体例になっているか(言い換えの水増しになっていないか)
  • 削ったあとで、序論の主張と結論が同じことを言っているか
  • 理由が1〜2個に絞られ、具体例がその理由を支えているか
  • 「だ・である」体で統一されているか
  • 設問の指示(題名の要否、段落数の指定など)を守っているか
  • 原稿用紙の使い方(1字下げ、句読点の扱い)が守られているか

書いた文章は、自分で読むとどうしても意味が通って見えます。アオハルOSの「テンサクン」は、書いた小論文を読み込んで改善点を返すツールで、増やすべき場所と削れる場所の判断にも使えます。専門塾の100分の1、月980円のプランもありますが、登録だけ・カード不要で無料で試せます。

字数・試験時間・評価の観点は大学・学部ごとに異なります。必ず募集要項で確認してください。

よくある質問

Q. 小論文の字数が足りないときは、どこを増やせばよいですか。
理由を一段掘り下げるか、主張を支える具体例を一つ足してください。反対の立場に触れて「しかし自分はこう考える」という一段を加える形も有効です。同じ内容の言い換えで増やすのは避けてください。
Q. 小論文が字数オーバーしたら、どこから削りますか。
前置き・一般論、強めの修飾語、同じ内容の言い直しの順です。それでも足りなければ3つ目以降の理由、2つ目の具体例を削ります。主張の一文と結論は削らないでください。
Q. 小論文の文字数は指定字数の何割書けばよいですか。
下限の指定がなければ、8割以上を目安にしてください。字数指定そのものがない出題もあり、明治学院大学は多くの学科で文字数指定がない一方、質・量ともに十分なボリュームとなるよう案内しています。条件は募集要項で確認してください。
Q. 句読点は字数に数えますか。
原稿用紙形式では、句読点やカギカッコも1字として数えるのが一般的です。様式によって数え方の指示が異なることがあるので、設問と募集要項の指示を確認してください。

出典・参考

入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

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