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小論文800字の構成|4段落の分け方と字数配分の決め方
更新日 2026/10/14 / アオハルOS 編集部
小論文800字は、序論1段落・本論2段落・結論1段落の4段落に分けるのが基本の形です。書き始める前に段落ごとの字数を決めてしまうと、途中で足りなくなったり余ったりしにくくなります。この記事では、各段落に何を書くか、字数をどう配分するか、時間が足りないときにどこを削るかを順に説明します。
800字の小論文は4段落に分けるのが基本
800字は、原稿用紙2枚分の分量です。思いついた順に書き始めると、前半の説明に字数を使いすぎて、肝心の「自分はどう考えるか」が数行で終わってしまうことがよくあります。逆に、言いたいことを早く書き切ってしまい、後半で同じ内容を言い換えて字数を埋めることにもなりがちです。
この両方を避ける方法が、段落の数と役割を先に決めてしまうことです。800字なら次の4段落が扱いやすい形です。
- 序論(問いと自分の立場を示す)
- 本論1(自分の立場を支える理由を一つ)
- 本論2(具体例、または反対の見方への応答)
- 結論(立場をもう一度、短く示す)
段落を5つ6つに増やすと、一段落あたりが130字前後になり、理由の説明が途中で切れてしまいます。逆に2段落だと、一段落が400字になって話題が混ざります。800字では4段落が、一段落あたり150〜250字という読みやすい長さに収まります。
段落数は決まりではありません。設問が「二つの立場を比較しなさい」のように指定している場合は、設問の指示に合わせて本論を分けてください。
実際の出題はどのくらいの字数・時間か
字数と試験時間は大学・学部・方式ごとに違います。公開されている例を2つ挙げます。
日本体育大学の令和7年度 学校推薦型選抜(指定校推薦)の小論文は、全学部共通で試験時間60分、字数は600字以上800字以内(横書き)と示されています。課題文や資料はなく、設問文だけが示される形式でした。
千歳科学技術大学の学校推薦型選抜(学校推薦型B)では、与えられたグラフや表などの資料を読み取り、800字程度で論述・分析・要約する形式と説明されています。
| 例 | 字数 | 形式 |
|---|---|---|
| 日本体育大学 指定校推薦(令和7年度) | 600字以上800字以内・60分 | 設問文のみ |
| 千歳科学技術大学 学校推薦型B | 800字程度 | 資料読み取り型 |
同じ「800字」でも、設問だけが示される形式と、資料を読んでから書く形式では、使える時間の配分が変わります。
字数・試験時間・出題形式は年度によって変更されることがあります。受験する大学・学部の募集要項で必ず確認してください。
序論に書くこと(問いと自分の立場)
序論の役割は2つだけです。設問が何を問うているかを一文で示し、それに対する自分の立場を一文で示します。
地域の公共交通を維持するために、自治体はどこまで費用を負担すべきかが問われている。私は、路線ごとに利用実態を調べたうえで負担の範囲を決めるべきだと考える。
この2文で約100字です。背景の説明を長々と書く必要はありません。「現代社会においては」「近年、〜が問題となっている」といった前置きは、字数を使うだけで採点者に新しい情報を与えません。
立場をはっきり書くことに不安を感じる人もいますが、小論文では立場を決めたほうが後の段落が書きやすくなります。両方の見方に触れたい場合は、本論2でそれを扱うと整理できます。
本論を2段落に分ける考え方
本論を2段落に分けるときの分け方は、おもに次の3通りです。設問の形に合うものを選んでください。
- 理由 → 具体例(最も使いやすい形)
- 理由1 → 理由2(理由が独立して2つあるとき)
- 自分の立場の理由 → 反対の見方への応答(賛否を問う設問のとき)
いずれの場合も、一段落につき主張は一つに絞ります。段落の最初の一文で、その段落が何を言う段落なのかを示すと、読み手が迷いません。
第一に、路線ごとの利用実態を調べる必要がある。同じ市内でも、通学で朝夕だけ混雑する路線と、終日ほとんど乗客がいない路線では、維持の意味が違ってくる。
資料読み取り型の設問では、本論1で資料から読み取れることを書き、本論2でそこから自分が考えたことを書くと、分担がはっきりします。資料の数値をそのまま写すだけで終わらせず、「だから何が言えるか」を一文加えてください。
結論に書くこと
結論は、序論で示した立場をもう一度短く示す段落です。新しい論点を出す場所ではありません。
よくあるのは、結論で「今後さらに議論が必要である」「一人ひとりが考えていくべきだ」とまとめてしまう書き方です。これは何も述べていないのと同じになってしまいます。本論で書いた理由を一言引き継いで、立場を言い直すほうが、短くてもまとまります。
利用実態が路線ごとに大きく違うのであれば、一律の基準では判断できない。負担の範囲は、調査にもとづいて路線ごとに決めるべきだと考える。
結論は80〜120字で足ります。ここに字数を多く使う必要はありません。
段落ごとの字数配分の目安
800字を4段落に割り振るときの目安です。
| 段落 | 役割 | 字数の目安 |
|---|---|---|
| 序論 | 問いと自分の立場 | 100〜120字 |
| 本論1 | 理由を一つ | 250〜300字 |
| 本論2 | 具体例または反対の見方への応答 | 250〜300字 |
| 結論 | 立場をもう一度 | 80〜120字 |
合計で680〜840字になります。「800字以内」なら760〜790字、「800字程度」なら前後1割(720〜880字)が一般的な目安です。どちらの表記かは募集要項で確認してください。
配分で迷ったときは、本論1と本論2に同じくらいの字数を使うことを基準にしてください。片方が100字、もう片方が400字になっている場合は、短いほうの段落に主張が足りていないことが多いです。
時間が足りないときの書き方の調整
試験時間が60分の場合、おおまかな配分は次のようになります。
- 設問・資料を読む(5〜10分)
- 段落ごとに書くことをメモする(10分)
- 書く(30〜35分)
- 読み返して直す(5分)
メモの段階を省くと速く書き始められそうに見えますが、途中で構成が崩れて書き直すことになり、かえって時間を失います。メモは文章にせず、各段落に一行ずつで足ります。
残り時間が少なくなったときは、本論2を短くして結論を必ず書いてください。結論のない小論文は、立場が示されないまま終わってしまいます。本論2は、具体例を一つに減らすか、反対の見方への応答を一文にまとめることで短くできます。
試験時間と字数の組み合わせは方式ごとに異なります。過去問題が公開されている大学もあるので、志望校の形式に合わせて練習してください。
書き終えたあとの確認
明治大学ガバナンス研究科は、小論文・論述問題の評価の観点として「問題理解力」「説得力」「構成力」「文章力」「知識力」の5項目を公表しています。読み返すときの基準としても使えます。
書き終えたら、次の点を確認してください。
- 設問が問うていることに答えているか(自分の書きたいことを書いていないか)
- 序論の立場と結論の立場が同じか
- 本論の各段落が、最初の一文で何を言う段落か分かるか
- 同じ内容を二度言っている箇所がないか
- 指定字数の範囲に収まっているか
- 原稿用紙の使い方(段落の最初の一字下げ、句読点の位置)が守れているか
- 誤字・脱字、話し言葉(「〜だと思う」「でも」「なので」)が残っていないか
評価の観点や配点は大学・学部ごとに異なり、公表されていない場合もあります。最終的な判断は出願先の募集要項で確認してください。
よくある質問
- Q. 800字で「以内」と「程度」は書き方が変わりますか。
- 変わります。「以内」は超えてはいけないので760〜790字を目標にし、「程度」は前後1割(720〜880字)が一般的な目安です。どちらの表記かは募集要項で確認してください。
- Q. 60分で800字は書けますか。
- 書く作業そのものは30分前後で収まることが多く、残りを読み取りとメモ、見直しに使う配分が目安です。試験時間と字数の組み合わせは方式ごとに違うので、志望校の形式で一度通して書く練習をしてみてください。
- Q. 段落は4つでなければいけませんか。
- 決まりではありません。設問が比較や複数の論点を指定している場合は、指示に合わせて本論を分けてください。4段落は、800字で一段落あたりが読みやすい長さに収まる目安として挙げています。
出典・参考
- 文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け 8文科高第318号 文部科学省高等教育局長通知)
- 日本体育大学 令和7年度 学校推薦型選抜 指定校推薦 小論文(全学部)
- 千歳科学技術大学 学校推薦型選抜 学校推薦型B(全国)
- 明治大学ガバナンス研究科 専門科目(論述問題)・小論文の採点基準
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。