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総合型選抜の面接対策|必須化で変わる準備と質問への答え方
更新日 2026/10/10 / アオハルOS 編集部
総合型選抜・学校推薦型選抜の面接は、令和9年度大学入学者選抜実施要項で「必ず行う」ものとして定められました。オンラインでの実施も認められています。この記事では、要項が示す評価の対象から質問を逆算し、提出書類と話す内容をそろえる手順を順に整理します。
令和9年度入試から面接による評価が必ず行われる
文部科学省が通知した令和9年度大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜について「志望する学問分野に対する意欲や適性等に係る面接(ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問等を含む。オンラインによる実施を含む。)による評価を必ず行う」と定められています(第3の1(2)②)。学校推薦型選抜についても、同じく評価を必ず行うこととされています(第3の1(3)①)。
ここで押さえておきたいのは、要項が「面接」という語を広くとっていることです。ディベート、集団討論、プレゼンテーション、口頭試問が同じ括弧の中に並んでいます。つまり、志望校の選抜が「個人面接」という名前ではなく「プレゼンテーション」や「口頭試問」と書かれていても、要項上はこの枠に入ります。対策の中身を「面接練習」に限定せず、人前で自分の考えを声に出して説明する練習として考えるほうが実態に合います。
例外も示されています。「非公募型の学校推薦型選抜であって合格した際には入学することを入学志願者が確約して受験するものについては、大学の実情に応じて面接の要否を判断することができる」とされています(第3の1(3)①)。いわゆる指定校推薦のような非公募型で、合格したら入学することを確約して受ける方式では、大学の判断で面接が行われない場合があるということです。
導入の時期にも幅があります。要項の備考では、令和9年度から面接の導入が難しい既存の選抜区分について「遅くとも令和11年度大学入学者選抜までに面接を導入する」とされています(第14 備考)。したがって、今年度の募集要項に面接が書かれていない区分も残り得ます。
面接が実施されるか、どの形式で行われるか、オンラインか対面かは、大学・学部・方式ごとに異なります。出願する年度の募集要項で必ず確認してください。
面接で評価されているのは「意欲」と「適性」
要項の表現に戻ると、面接は「志望する学問分野に対する意欲や適性等」に係るものとされています。この2語が、質問を予想するときの出発点になります。
意欲は「どれだけやりたいか」の強さではなく、何に向かっているかで示されます。「この大学で学びたい気持ちが強い」と繰り返しても、学問分野が見えてこなければ、要項が言う意欲の説明にはなりません。「どの分野の、どの問題を扱いたいのか」を一文で言えるかどうかが、まず問われていると考えてください。
適性は、その分野を学ぶ準備ができているかという観点です。要項では、総合型選抜・学校推薦型選抜において「個々の入学志願者の成果獲得に向けた努力のプロセスや入学を志願する大学で学ぼうとする意欲を多面的・総合的に評価する」などの工夫が求められています(第5の2(4)②)。成果ではなく「努力のプロセス」という語が入っている点が重要です。大会の結果や受賞がなくても、取り組みの過程を説明できれば評価の対象になります。
あわせて、要項では小論文・面接・エッセイ・口頭試問・プレゼンテーション等の活用について、「自らの考えを論理的・創造的に形成する思考・判断の能力」を含む能力・適性等を多角的に評価するために望ましいとされています(第6の3)。面接が思考・判断の能力を見る場でもあるとすれば、その場で考えて答える質問が来るのは自然なことです。暗記した答えを並べる準備より、考える過程を声に出す練習のほうが向いています。
整理すると、面接の準備は次の3つを言える状態にすることです。
- 学びたい分野と、その中で扱いたい問題(意欲)
- そこに向けて何をしてきたか、その過程(適性・努力のプロセス)
- 聞かれたことに対して、その場で考えて答える構え(思考・判断)
提出書類から逆算して質問を予想する
質問を予想する一番確実な方法は、自分が出した書類を読み返すことです。要項では、総合型選抜において志願者本人が記載する資料を「必ず評価に活用する」とされており(第3の1(2)①)、総合型・学校推薦型選抜では、これらの資料に関するプレゼンテーションなどで「積極的に活用する」よう求められています(第6の5(3))。書類が評価に使われ、さらにその書類について話す場が設けられるという構造です。
つまり、面接で聞かれる可能性が最も高いのは、自分が書類に書いた内容です。手順は3つです。
- 提出した志望理由書・活動報告書・調査書の記載内容を、一文ずつ分けて書き出す
- それぞれの文に「なぜ」「どのように」「ほかには」の3つを当てて、質問文に変える
- 変えた質問に、20〜40秒で答える練習をする
2番で出てくる質問が、そのまま想定問答になります。
| 書類の記述 | 想定される質問 |
|---|---|
| 地域の高齢化に関心を持った | どの場面でそう感じたのですか |
| 探究学習で商店街を調査した | 調査の方法はどう決めましたか |
| 3年間、吹奏楽部に所属した | 続ける中で一番難しかったことは何ですか |
| 将来は福祉の分野で働きたい | 福祉の中でも、どの領域を考えていますか |
書類に書いていないことを聞かれる場合もありますが、まずは書いたことに答えられる状態を作るのが先です。書類に書いた一文に答えられないと、書類そのものの信頼性が下がります。
質問の型ごとの答え方
よく聞かれる質問は、いくつかの型に分けられます。型ごとに、答えの骨組みを決めておくと、本番で迷いません。
志望理由を聞かれたときは、結論から入ります。
◯◯学部で△△を学びたいと考えています。高校2年のときに□□という場面を見て、この問題を扱う分野を学ぼうと決めました。
一文目に学部と学びたいことを置き、二文目にきっかけを置く形です。きっかけから話し始めると、結論に届く前に時間が尽きます。
高校での活動を聞かれたときは、結果ではなく過程を入れます。
2年間、生徒会の広報を担当しました。最初は配布物を読んでもらえず、掲示の場所と時間を変えて試したところ、問い合わせが増えました。
学びたいことと入学後の計画を聞かれたときは、具体の度合いを上げます。
1、2年次は△△の基礎科目で統計の扱い方を身につけ、3年次以降は□□をテーマにしたゼミで、地域の資料を使った調査に取り組みたいと考えています。
卒業後について聞かれたときは、決まっていないなら決まっていない範囲で答えて構いません。
具体的な職種はまだ決めていません。ただ、大学で学んだことを、地域の課題に関わる仕事で使いたいと考えています。
答えられない質問が来たときの対応も、先に決めておきます。黙り込むより、分からないことを示したうえで、自分が考えられる範囲を答えるほうが伝わります。
その点については勉強が足りていません。今の時点で考えているのは△△ですが、入学後に□□の科目で学びたいと思っています。
面接の時間、質問数、集団か個人か、プレゼンテーションの有無は大学ごとに異なります。募集要項で必ず確認してください。
オンライン面接で変わる準備
要項では、面接に「オンラインによる実施を含む」と明記されています(第3の1(2)②)。対面と同じ内容を話す場でも、準備する項目が増えます。
- 通信環境を、本番と同じ時間帯に一度試しておく
- カメラの高さを目線に合わせ、画面ではなくカメラを見て話す練習をする
- 背後に映るものと、音が入る場所を事前に確認する
- 手元の資料を見る動作が、画面上でどう見えるかを確認する
- 接続が切れたときの連絡方法を、募集要項で確認しておく
声の出し方も変わります。対面より一拍遅れて届くため、質問が終わってから一呼吸おいて話し始めると、言葉が重なりません。早口になると音が割れて聞き取りにくくなるので、対面より少しゆっくり話すのが安全です。
集団討論やプレゼンテーションがオンラインで行われる場合は、発言の入り方を決めておくと動きやすくなります。「1点よいですか」と短く前置きしてから本題に入る形にすると、ほかの人の発言と重なりにくくなります。
書類を生成AIで作った場合に確認すること
書類の下書きにAIを使った人は、面接の前に募集要項の記載を確認しておいてください。文部科学省が示した大学入学者選抜における生成AIの取扱いに関する資料では、出願書類として志願者本人が記載する資料を求める場合に、生成AIの取扱いを募集要項等に示す方法などが考えられるとされており、大学の記載例が並べられています。
その記載例は、大学によって内容が異なります。ある大学は「出願書類の評価においては、生成 AI の利用の有無が評価結果に影響を与えないようにします」としています。別の大学は「志望理由書・研究計画書・創作物などの成果物については、生成AIによって生成されたものを受験生独自の成果物とは一切みなしません」「よって、特段の指示がない限り、入学者選抜において受験生が生成AIを使用することは認めません」としています。
扱いが分かれているため、「一般的にどうか」ではなく、自分が出願する大学の募集要項に何と書かれているかが判断の基準になります。
面接の準備という面では、書き方にかかわらず、書類に書いたことを自分の言葉で説明できる状態にしておく必要があります。前の見出しで見たとおり、書類は面接で深掘りされる前提の資料です。書類の一文を読み上げて、その場で「なぜそう書いたのか」を20秒で説明できるか、声に出して確認してください。
生成AIの取扱いは大学ごとに異なります。出願する大学の募集要項で必ず確認してください。
面接前の1週間でやること
残り1週間でできることは限られています。次の順で進めると、優先順位を間違えません。
- 提出書類のコピーを読み返し、一文ごとに想定質問を作る(1日目)
- 志望理由・活動・入学後の計画の3つを、それぞれ30秒で声に出して話す(2〜3日目)
- 想定していない質問を混ぜて、その場で考えて答える練習をする(4〜5日目)
- 当日の形式(対面かオンラインか、集団かどうか)に合わせて、入退室や接続の確認をする(6日目)
- 前日は新しい答えを作らず、言い回しの確認だけにする(7日目)
3番を飛ばす人が多いのですが、ここが本番で効きます。用意した答えが来なかったときに固まらないよう、答えを作る過程そのものを練習しておきます。
アオハルOSのメンサツは、AI面接官との模擬面接で、志望理由や活動について掘り下げの質問が返ってきます。用意していない質問にその場で答える練習を、相手の都合を気にせず繰り返せます。登録だけ・カード不要で無料で試せます。専門塾の100分の1の費用感で使えるPro(月980円)もあります。
よくある質問
- Q. 総合型選抜で面接がない大学はありますか。
- 令和9年度大学入学者選抜実施要項では、総合型選抜について面接による評価を必ず行うこととされています。ただし、令和9年度から導入が難しい既存の選抜区分は遅くとも令和11年度までに導入するとされているため、今年度は実施されない区分も残り得ます。志望校の募集要項で確認してください。
- Q. 指定校推薦でも面接はありますか。
- 要項では、非公募型の学校推薦型選抜であって合格した際に入学することを確約して受験するものについては、大学の実情に応じて面接の要否を判断できるとされています。実施されるかどうかは大学ごとに異なるため、募集要項で確認してください。
- Q. オンライン面接は対面より不利になりませんか。
- 要項は面接にオンラインによる実施を含めており、実施方法の違いで評価の観点が変わるとは示されていません。環境面の確認と、間を取って話す練習を済ませておけば、準備の内容は対面と大きく変わりません。
- Q. 答えられない質問が来たらどうすればいいですか。
- 分からないことを先に示したうえで、今の時点で考えている範囲を答えてください。要項では面接が思考・判断の能力を評価する方法としても位置づけられており、考える過程を示すこと自体が答えになります。
出典・参考
- 文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(令和8年5月27日付け 8文科高第318号 文部科学省高等教育局長通知)
- 文部科学省 大学入学者選抜における生成AIの取扱いについて
- 文部科学省 入学者選抜実施要項
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。