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看護学部の志望理由書の書き方|構成の型と「なぜ看護か」の掘り下げ方

更新日 2026/10/01 / アオハルOS 編集部

看護学部の志望理由書は、珍しい体験を書く書類ではありません。「なぜ看護なのか」「なぜこの大学なのか」「入学後と卒業後に何をしたいのか」の3つが一本の線でつながっていれば、それだけで十分に伝わります。この記事では、その線のつくり方を手順にして説明します。

看護学部の志望理由書で読まれている3つのこと

志望理由書を読む側が確認しているのは、文章のうまさではなく、次の3点がそろっているかどうかです。

  1. 看護という仕事を、イメージではなく中身で理解しようとしているか
  2. その理解が、この大学のカリキュラムや方針と結びついているか
  3. 入学後の学び方と、卒業後にやりたいことに具体性があるか

参考になるのが、文部科学省の委員会がまとめた「看護学教育モデル・コア・カリキュラム 令和6年度改訂版」です。ここでは、看護系人材に求められる資質・能力として、対象を総合的に捉える力、プロフェッショナリズム、生涯学習、地域社会における健康支援、ケアの質と安全の管理、多職種連携、科学的探究、臨床スキル、コミュニケーション、情報・科学技術の活用、専門知識に基づく問題解決、という領域が示されています。

この一覧をそのまま志望理由書に写す必要はありません。「自分が看護のどの側面に関心があるのか」を言葉にするための手がかりとして使ってください。

たとえば「人の役に立ちたい」で止まっている人も、この一覧と照らすと「多職種連携のなかで患者さんの生活全体を支える役割に関心がある」「地域に出て予防の段階から関わる看護に関心がある」と、一段具体的な言い方に変えられます。

「なぜ看護師なのか」を一段掘り下げる手順

看護学部の志望理由書でいちばん差がつくのが、きっかけの掘り下げです。入院経験や家族の看護、職業体験などのきっかけそのものは、多くの受験生が書きます。読み手が知りたいのはその先です。

次の順で自問してみてください。

  1. どんな場面だったか(事実を一つだけ、具体的に)
  2. そのとき看護師は何をしていたか(行動を観察の言葉で)
  3. 自分は何を感じ、何を疑問に思ったか
  4. その後、自分で調べたり行動したりしたことはあるか
  5. 今、看護のどの部分をもっと知りたいと思っているか
【弱い例】入院したときに看護師さんが優しくしてくれて、私も人を支える仕事がしたいと思いました。
【掘り下げた例】入院中、看護師の方が検温のたびに私の表情や食事量を確認し、医師や管理栄養士に共有していました。処置そのものより、日常の小さな変化を拾って他の職種につなぐ役割に関心を持ち、その後、地域包括ケアについて調べるようになりました。

4と5まで書けていると、「優しさへの憧れ」ではなく「仕事内容への関心」として読まれます。

「なぜこの大学か」は公開情報から書く

ここは必ず、志望校の公式サイトと募集要項を見ながら書いてください。看護学部は大学ごとに性格がかなり違い、調べた形跡はそのまま文章に出ます。

確認しておきたいのは次のような点です。

  • アドミッション・ポリシー(どんな学生を求めると書いてあるか)
  • 実習先の種類(大学病院中心か、地域の施設や訪問看護が組み込まれているか)
  • 保健師・助産師課程の有無と、選択制か定員制か
  • 1〜2年次の科目構成(基礎看護学・在宅看護論・公衆衛生看護学などの配置)
  • 卒業研究やゼミの扱い

保健師・助産師の課程は、選択制・定員制の有無や履修条件が大学ごとに異なります。パンフレットの印象ではなく、必ず最新の募集要項とカリキュラム表で確認してください。

書くときは、科目名を挙げるだけで終わらせず、「その科目で学べることが、自分の関心のどこにつながるか」を一文添えます。科目名の列挙は調べた証拠にはなりますが、志望理由にはなりません。

800字の構成例と字数配分

字数指定が800字前後の場合の目安です。指定が400字なら各ブロックを半分に、1200字なら③と④を厚くします。

ブロック内容目安
① 結論看護学部を志望する理由を一文で80字
② きっかけと掘り下げ場面の事実と、そこから生まれた問い220字
③ 問いを深めた行動調べたこと・参加したこと・読んだもの180字
④ この大学を選ぶ理由カリキュラムや方針と自分の関心の接点200字
⑤ 入学後と卒業後学びたい分野と、目指す看護師像120字
  1. まず①を書き切ってしまう。ここが決まると残りが書きやすくなります。
  2. ②は体験を一つに絞る。複数書くと全部が浅くなります。
  3. ③が空欄になる人は、今からでも遅くないので、関連する新書を一冊読む、オープンキャンパスの資料を読み直す、といった行動を一つ作ってください。
  4. ④は大学名を他校に差し替えても成立する文章になっていないか確認します。
  5. ⑤は「立派な看護師になりたい」ではなく、関心のある領域を一つ名指しします。

提出前に確認したい5点

  • 志望理由書の体裁(手書きか入力か、様式、字数の上限と下限)が募集要項どおりか
  • 一文が長すぎないか(60字を超える文は二つに割る)
  • 「思います」「頑張りたいです」で終わる文が続いていないか
  • 医療の用語を、意味を確かめずに使っていないか
  • 書類に書いた内容を、面接で自分の言葉で説明できるか

書類の様式・字数・提出方法は大学ごとに異なり、年度によって変わることもあります。必ず志望校の最新の募集要項で確認してください。

なお、総合型選抜では志願者本人が記載する資料を評価に必ず活用することとされており、面接による評価も原則として行うこととされています(令和9年度大学入学者選抜実施要項)。書いた内容はそのまま面接で聞かれる前提で準備してください。

よくある質問

Q. 看護師になりたいと思ったきっかけが、入院経験くらいしかありません。ありふれていて不利でしょうか。
きっかけが同じでも、そこから何を考え、何を調べたかは人によって違います。評価されるのは体験の珍しさではなく、その後の掘り下げです。体験は一つに絞り、残りの字数を「そこから生まれた問い」と「調べたこと」に使ってください。
Q. 保健師や助産師を目指していることは書いたほうがいいですか。
具体的な関心があるなら書いて問題ありません。ただし、その大学で課程が選択制・定員制になっている場合もあるため、募集要項で履修条件を確認したうえで、「看護師としての基礎を学んだうえで」という前提を添えると無理がありません。

出典・参考

入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

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