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学校推薦型選抜の志願書の書き方|推薦書との違いと3つの要素
更新日 2026/09/26 / アオハルOS 編集部
学校推薦型選抜の「志願書」は、先生が書く推薦書とは別に、志願者本人が書く書類です。推薦書が「学校がこの人を推す理由」なら、志願書は「本人がこの学部を選んだ理由」を示す場所。役割が違うので、書く内容も変わります。
学校推薦型選抜の「志願書」は何を評価する書類か
学校推薦型選抜は、文部科学省の大学入学者選抜実施要項で「出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ」評価・判定する方法と位置づけられています。志願者が自分の意志だけで出願できるものではなく、その大学・学部で学ぶにふさわしい能力や意欲、適性を高等学校長が判断して推薦する、という前提の選抜です。
そのうえで実施要項は、知識・技能だけでなく思考力・判断力・表現力等も適切に評価するために、小論文や面接などの評価方法を少なくとも一つ必ず活用することを求めています。志願書は、この評価の入口になる書類です。面接で何を聞かれるかも、多くの場合ここに書いた内容から決まります。
つまり志願書は、提出して終わりの書類ではありません。自分が後で説明する内容を、自分で決めて書いておく書類だと考えてください。
志願書と推薦書は別の書類
出願書類の名前は大学ごとに違いますが、「本人が書くもの」と「学校・先生が書くもの」は分かれています。たとえば東京大学の学校推薦型選抜では、入学志願票と調査書に加えて、学部別の提出書類として「志願書(様式1)」と「推薦書(様式2)」がそれぞれ別の様式で定められています。学部によっては、本人の能力をよく知る人物による推薦書や、活動実績をよく知る人物による推薦書が加わることもあります。
実施要項では、推薦書について、大学・学部のアドミッション・ポリシーに対応する志願者本人の学習歴や活動歴を踏まえた、学力の三要素に関する評価の記載を求めるとされています。つまり推薦書は「評価する側の文書」です。
- 推薦書:学校・先生が、学力の三要素や活動歴をどう評価しているかを書く。
- 志願書:本人が、何を学びたいか、なぜこの学部か、これまで何をしてきたかを書く。
書類の名称(志願書/志願理由書/志望理由書/自己推薦書)と様式は大学・学部ごとに異なります。どの書類を誰が書くのかは、必ず志望大学の募集要項で確認してください。
総合型選抜の志望理由書との書き方の違い
同じ「学びたいことを書く書類」ですが、前提が違うので書き方も変わります。
総合型選抜は、詳細な書類審査と時間をかけた面接等を組み合わせて、能力・適性や学習に対する意欲、目的意識等を総合的に評価する方法と定義されています。活動報告書や学修計画書など、志願者本人が記載する資料を必ず評価に活用することも定められており、書類の分量そのものが多くなりがちです。
一方、学校推薦型選抜は調査書を主な資料とする選抜です。日々の学習の記録がすでに提出されている前提で、志願書は「その記録をどう自分で説明するか」の役割を持ちます。
| 項目 | 学校推薦型選抜の志願書 | 総合型選抜の志望理由書 |
|---|---|---|
| 前提となる資料 | 調査書が主な資料、推薦書が加わる | 本人記載の資料を必ず活用 |
| 書く分量の傾向 | 比較的短い様式が多い | 複数書類・長文になりやすい |
| 力を入れる場所 | 学部選択の理由と、活動の一貫性 | 学びたいことの掘り下げと計画 |
| 前提 | 学校が推薦している | 自分の意志で出願している |
志願書では、活動の数を並べるより「調査書に載っている事実と、志望学部のつながり」を示すほうが効きます。すでに提出されている記録と食い違わないことも大事です。
校内選考用の書類と大学提出用の志願書の役割の違い
校内選考で提出する書類と、大学に出す志願書は、読む相手が違います。
校内選考の書類を読むのは先生方です。学校としてこの生徒を推薦できるか、成績や出席、生活面を含めて判断します。ここでは、学校生活を通じた継続性や、推薦枠に対する本人の本気度が見られます。
大学提出用の志願書を読むのは、その学部の先生です。学校生活の全体像ではなく、その学問分野につながる部分を知りたい、という読み方になります。同じ経験でも、書く角度を変える必要があります。
校内選考向け:3年間、生徒会の広報を続け、学校行事の案内づくりを担当した。
大学提出向け:生徒会の広報で案内を作る際、読まれない掲示の原因を調べ、情報デザインに関心を持った。貴学部の◯◯の科目で、伝わる情報設計を学びたい。
同じ事実でも、後者は学部とのつながりが示されています。校内選考用の文章をそのまま流用しないでください。
志願書に書く3つの要素
様式や字数は大学ごとに違いますが、入れる要素は概ね次の3つに整理できます。
- 学びたいこと:学部・学科で何を学びたいかを、できるだけ具体的に。学部名の言い換えで終わらせず、分野名や科目群のレベルまで落とします。
- これまでの活動:学びたいことにつながる経験を、多くても2つまで。何をしたかに加えて、そこで何を考えたかを書きます。
- 高校生活での取り組み:教科の学習や、探究活動、委員会活動など。調査書に記録が残っているものと整合させます。
この3つを、次の順番で並べると読みやすくなります。
- 結論から書く:「◯◯を学びたい」を最初の一文に置く。
- 理由を一つに絞る:なぜこの学部でなければならないのかを、カリキュラムや分野の呼び名を使って書く。
- 経験で裏づける:関心の出発点になった出来事を一つ。
- 入学後の見通しを一言:学びたい科目群や、卒業後に考えている方向。
字数が短い様式では、3つ目の「高校生活での取り組み」を削って、1と2を厚くするほうが伝わります。要素を全部入れて一文ずつになると、どれも印象に残りません。
指定校推薦と公募推薦で変わるポイント
どちらも学校推薦型選抜ですが、書くときの力点が変わります。
指定校推薦は、校内選考を通った時点で出願枠が確保されています。そのため志願書は、選ばれた理由を裏づけるように書く意味があります。学部選択の理由と、入学後にどう学ぶかの見通しを丁寧に書いてください。
公募推薦は、他校の志願者と同じ選考の中で読まれます。学部とのつながりの具体性が、より直接的に比較されます。分野名や科目名まで踏み込んで書いておくと、面接での深掘りにも対応しやすくなります。
なお実施要項では、令和9年度入試の学校推薦型選抜について、入学願書の受付を令和8年11月1日以降とし、判定結果を令和8年12月1日以降で一般選抜の試験期日の10日前までに発表することとされています。実際の出願期間・発表日は大学ごとに異なるので、必ず募集要項で確認してください。
担任の先生に相談するタイミングと聞くこと
先生に見てもらうなら、白紙の状態で相談するより、次の状態まで進めてから持っていくほうが有益な話ができます。
- 志望学部と、学びたいことの一文が決まっている。
- 理由になる経験を一つ挙げている。
- 様式と字数を確認済み。
そのうえで聞くのは、次のような点です。調査書の記載と食い違っていないか。学校として推薦する文脈と、書いた内容がずれていないか。過去に同じ大学へ出願した先輩の書類で、形式面の注意があったか。
内容の良し悪しではなく、事実関係と形式の確認を先生に頼むと、限られた面談時間を有効に使えます。
提出前のセルフチェック
- 学部名を他大学に差し替えても成り立つ文章になっていないか。
- 調査書や推薦書と食い違う記述がないか。
- 挙げた経験について、面接で3分話せるか。
- 指定字数の下限を満たしているか。
- 様式の指定(手書き・黒インク・枠内など)を守れているか。
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よくある質問
- Q. 志願書と志望理由書は同じものですか。
- 大学によって名称が違うだけの場合もあり、別の書類として両方の提出を求める場合もあります。様式が分かれているかどうかで判断してください。名称と部数は必ず募集要項で確認してください。
- Q. 志願書に部活の実績を書いても意味がありますか。
- 意味はありますが、実績そのものより「そこで何を考えたか」を書いてください。学びたい分野とのつながりが示せれば、大会の成績でなくても十分に評価の材料になります。
- Q. 指定校推薦は校内選考を通れば書類は簡単に書いていいのですか。
- 志願書の内容は面接の材料になるので、丁寧に書く価値があります。書いた内容について説明を求められることを前提に、自分で話せる範囲のことだけを書いてください。
出典・参考
- 文部科学省 令和9年度大学入学者選抜実施要項(学校推薦型選抜・総合型選抜の定義、推薦書の記載事項、出願・発表時期)
- 東京大学 学校推薦型選抜 学生募集要項と出願に必要な提出書類様式(志願書・推薦書が別様式として定められている例)
- 文部科学省 入学者選抜実施要項(年度別一覧)
入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。