高校生・保護者 / 面接

学校推薦型選抜の面接|公募制と指定校推薦の違い

更新日 2026/10/12 / アオハルOS 編集部

学校推薦型選抜の面接は、公募制か、入学を確約して受ける指定校制かで扱いが変わります。令和9年度入学者選抜の実施要項では、面接等による評価を必ず行うとされた一方、入学を確約する非公募型は大学の判断に委ねられました。違いと準備の順番を整理します。

学校推薦型選抜は「校長の推薦」が前提

まず制度の前提を確認します。文部科学省の令和9年度大学入学者選抜実施要項では、学校推薦型選抜について「出身高等学校長の推薦に基づき、調査書を主な資料としつつ」評価・判定する方式とされ、「入学志願者自らの意志のみで出願できるものではなく」と明記されています。一般選抜と違い、学校の推薦が出なければ出願そのものができません。

日程も定められています。入学願書の受付は令和8年11月1日以降、合格発表は令和8年12月1日以降で、一般選抜の試験期日の10日前まで(大学入学共通テストを利用する場合は前日まで)とされています。推薦人数についても、附属高校からの推薦を含め「学部等募集単位ごとの入学定員の5割を超えない範囲」で各大学が定めるとされています。

ここで注意したいのは、実施要項の本文に「公募制」「指定校制」という言葉そのものは出てこないことです。代わりに出てくるのが「非公募型」という区分で、合格した際には入学することを確約して受験するタイプを指します。一般に指定校推薦と呼ばれているものは、この非公募型にあたることが多い形です。

自分が受けるのが公募制か指定校制か、入学の確約が条件になっているかは、募集要項と高校の進路指導で必ず確認してください。

令和9年度入試から面接等の評価が必須になった

今回の入試から変わった点があります。実施要項の学校推薦型選抜の項では、志望する学問分野に対する意欲や適性等に係る面接等による評価を必ず行うとされました。つまり、公募型で受ける場合、面接または面接に相当する評価が行われることが原則になります。

ただし、すでに面接を課していなかった選抜区分については、導入が難しい場合に限り段階的な対応が認められています。河合塾Kei-Netの解説では、遅くとも令和11年度(2029年度)入学者選抜までに導入すればよいとする経過措置が設けられたと説明されています。したがって「今年からすべての大学で必ず面接がある」とは言い切れません。

区分面接等の評価
公募型の学校推薦型選抜志望分野への意欲や適性等に係る面接等による評価を必ず行う(段階的対応の余地あり)
入学を確約する非公募型面接の要否を大学が判断できる
総合型選抜同様に面接等による評価が求められる方向

面接の有無・形式・配点は、大学・学部・方式ごとに決まります。この記事の内容は国の実施要項の枠組みの説明です。自分の志望校でどうなっているかは募集要項で必ず確認してください。

入学を確約する非公募型は大学の判断に委ねられる

実施要項では、合格した際には入学することを確約して受験する非公募型の学校推薦型選抜について、面接の要否を大学が実情に応じて判断できるとされています。指定校推薦で「面接は短い」「面接がない」という話を聞くのは、この扱いがあるためです。

理由を考えると、仕組みの違いが見えてきます。非公募型は、高校と大学の間で推薦の枠があり、校内選考を通った生徒が入学を前提に出願する形です。志望の意思や適性は、校内選考と調査書・推薦書の段階で確認される部分が大きくなります。一方、公募型は出願資格を満たせば誰でも応募できるため、志望分野への意欲や適性を大学が直接確かめる機会が必要になります。

  • 非公募型:校内選考+推薦書・調査書の比重が大きい。面接は確認のための短い形になることもある
  • 公募型:大学が直接評価する場面が必要。面接・小論文・プレゼンテーション等が組まれやすい

ただし、非公募型でも面接を実施する大学は多くあります。「指定校だから面接はない」と思い込んで準備しないのは危険です。実施するかどうかは大学が判断するので、結論は募集要項にしか書かれていません。

面接で評価されるのは「意欲と適性」

実施要項の表現に沿って考えると、面接で確かめられるのは、志望する学問分野に対する意欲や適性です。これは「人柄が良いか」や「話し方が上手か」とは別の観点です。学部で学ぶ内容に自分の関心が向いているか、入学後に学び続けられる見通しがあるかが見られます。

この観点に合わせると、準備の中心は3つに絞れます。

  1. 志望する分野について、自分がどこに関心を持っているかを具体的に言える
  2. その関心が、志望学部で学べる内容と結びついていることを説明できる
  3. 高校でやってきたことのうち、1と2につながる経験を1つ挙げられる
【意欲と適性が伝わる答え方の形】
「◯◯に関心を持ったのは、△△の経験がきっかけです。貴学の□□という科目で基礎から学びたいと考えています。」

逆に、評価の観点とずれやすいのは、大学の知名度や雰囲気を志望理由にする答え方です。「校風が合っていると感じた」だけでは、学問分野への意欲の説明になりません。感じたことを述べるのは構いませんが、そのあとに学ぶ内容の話を続けてください。

学校推薦型選抜では、推薦書に学力の三要素に関する評価が記載されます。三要素は、基礎的・基本的な知識・技能、思考力・判断力・表現力等、主体性を持ち多様な人々と協働しつつ学習する態度の3つです。自分が面接で話す内容と、推薦書に書かれる内容の方向がそろっているほうが、やりとりが自然になります。

面接がある場合の準備の順番

準備は、志望理由の整理から始めて、話す練習に進む順番が効率的です。質問への答えを先に暗記すると、言い方を変えられなくなります。

  1. 志望学部のカリキュラムとアドミッション・ポリシーを読み、学べる内容を具体的に把握する
  2. 自分の関心とつながる科目・分野の名前を2つ書き出す
  3. 志望理由を200字程度でまとめる(これが面接の芯になります)
  4. 想定質問に、3の内容を使って答える形を作る
  5. 声に出して練習し、1つの答えが1分を超えていないか確認する
  6. 答えを変えずに言い方を変える練習をする(同じ内容を短く・長く言えるようにする)

想定質問は、方式に関係なく共通するものから押さえてください。

  • なぜこの学部を志望したのか
  • 高校で力を入れて取り組んだことは何か
  • 入学後に学びたいことは何か
  • 卒業後にどう活かしたいか
  • 推薦書・調査書に書かれている活動について

オンラインで実施される場合は、通信環境と、聞き返されたときの言い直し方も練習しておいてください。実施要項でも、面接はオンラインでの実施が認められる形になっています。

面接が簡略・実施されない場合に準備すること

非公募型で面接が短い、あるいは実施されない場合でも、準備が無駄になることはありません。確認されるタイミングが前にずれるだけです。

  • 校内選考:志望理由や学習状況が、校内で先に確認されます
  • 推薦書:先生に自分の関心を伝えておく必要があります
  • 提出書類:志望理由書や自己推薦書の比重が相対的に大きくなります
  • 入学後の学習:学ぶ内容を把握しておくほうが、入学後の授業選びで迷いません

面接の代わりに口頭試問、小論文、プレゼンテーション、グループディスカッションなどが課される場合もあります。試験科目は募集要項で確認してください。

とくに校内選考は、大学の出願締切よりかなり前に行われます。面接の有無を調べる前に、校内選考の日程と提出物を確認しておいてください。

募集要項で確認する項目

志望校ごとに、次の項目を確認してください。

  1. 公募制か指定校制(非公募型)か
  2. 出願資格に「入学を確約できる者」などの文言があるか
  3. 面接の有無、形式(個人・集団・オンライン)、時間
  4. 面接以外の試験(小論文・口頭試問・プレゼンテーション等)の有無
  5. 調査書・推薦書以外に必要な提出書類
  6. 出願期間と合格発表日、入学手続の締切
  7. 校内選考の日程(高校の進路指導で確認)

面接の練習は、1人で答えを声に出すだけだと、同じ言い方の繰り返しになりがちです。アオハルOSの「メンサツ」は、AI面接官との模擬面接を何度でも繰り返せるツールで、終わると評価レポートが届きます。登録だけ・カード不要で無料で試せます。専門塾の100分の1の費用感で使えるProプラン(月980円)もあります。

よくある質問

Q. 指定校推薦でも面接はありますか。
実施要項では、入学を確約して受験する非公募型について、面接の要否を大学が判断できるとされています。実施する大学もあるため、「指定校だからない」とは言えません。募集要項で必ず確認してください。
Q. 公募制の推薦なら必ず面接がありますか。
令和9年度入学者選抜の実施要項では、志望分野への意欲や適性等に係る面接等による評価を必ず行うとされました。ただし、これまで面接を課していなかった選抜区分には段階的な対応が認められているとされています。志望校の試験科目は募集要項で確認してください。
Q. 面接はオンラインでも行われますか。
オンラインでの実施が認められる形になっています。実際にどの形式で行われるかは大学ごとに決まるため、募集要項の案内を確認し、オンラインの場合は通信環境も事前に整えてください。
Q. 面接と口頭試問は違うものですか。
一般に、面接は志望理由や活動について尋ねるもの、口頭試問は教科や専門分野の内容を口頭で問うものとして区別されることが多いです。ただし呼び方と中身の対応は大学によって異なります。試験の名称と内容は募集要項で確認してください。

出典・参考

入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

関連する記事

無料で1問体験する(無料・カード不要)→