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転職理由と志望動機の違い|混同しないための書き分け方

更新日 2026/10/11 / アオハルOS 編集部

転職理由と志望動機は、答えるべき問いがちがいます。転職理由は「なぜ今の環境を離れるのか」、志望動機は「なぜこの会社を選ぶのか」。この2つを1つの文章で済ませると、後ろ向きな印象だけが残ります。分けて書く手順を整理します。

2つは答える問いがちがう

書類を書き始めて手が止まるとき、転職理由と志望動機が1つの文章に溶けてしまっていることがよくあります。たとえば「評価制度に納得できず、成長できる環境を求めて御社を志望しました」という一文です。読み手にとっては、離れる理由は分かるけれど、なぜこの会社なのかが分かりません。

2つを分けると、次のようになります。

項目答える問い時間の向き
転職理由なぜ今の環境を離れるのか現在から過去
志望動機なぜこの会社を選ぶのか現在から未来

転職理由は、自分の状況の説明です。志望動機は、応募先との接点の説明です。だから転職理由は応募先が変わっても大きくは変わりませんが、志望動機は応募先ごとに書き替える必要があります。ハローワークの応募書類に関する資料でも、履歴書の志望動機について「応募先企業ごとに内容を考えて作成する」ことが示されています。

書き始める前に、この2つの問いを別々に紙に書いてみてください。問いが分かれていれば、答えも自然に分かれます。1つの問いしか立てていないと、どちらの答えも中途半端になります。

志望動機に入れる3つの要素

ハローワークの資料では、志望動機の要素として、応募先を選んだ理由、自分の経験・能力の活かし方、貢献の意欲の3点が挙げられています。この3つで組み立てると、形が決まります。

  1. 応募先を選んだ理由:事業内容、職種で求められる役割、その会社が取り組んでいる課題のいずれかを具体的に挙げる
  2. 自分の経験・能力の活かし方:これまでの経験のうち、1に結びつくものを1つだけ挙げる
  3. 貢献の意欲:入社後に何から着手するつもりかを一言で書く
【3要素の並べ方の例】
「(1)貴社が◯◯の領域で△△に取り組まれている点に関心を持ちました。(2)前職では□□を担当し、◯◯に近い業務の改善を進めてきました。(3)この経験を、まずは△△の立ち上げ段階で生かしたいと考えております。」

この型で書くと、「成長したい」「貴社の事業に魅力を感じた」といった、どの会社にも当てはまる文で終わらずに済みます。逆に、1の部分が会社名を入れ替えても成り立つ内容なら、まだ具体化が足りません。

1を書くために必要な情報は、求人票と採用ページから取れます。事業内容、募集職種の業務内容、求める人物像の3箇所を読み、自分の経験と重なる言葉を探してください。重なる言葉が見つかったら、それを志望動機の軸にします。

履歴書と職務経歴書で志望動機をどう書き分けるか

履歴書と職務経歴書の両方に志望動機の欄がある場合、同じ内容を2回書く必要はありません。ハローワークの資料では、職務経歴書の志望動機について「『なぜ、この会社に入社したいのか』について、履歴書に書き切れなかった思いについて熱意を込めて記入」すること、そして履歴書と同じ内容にならないようエピソードを交えて工夫することが示されています。

役割を分けると、次のようになります。

書類志望動機の役割分量の目安
履歴書結論を短く。選んだ理由と貢献の意欲を中心に3〜5行
職務経歴書根拠を具体的に。経験との接点をエピソードで示す1段落

職務経歴書の冒頭にある職務要約は、最初に読まれる部分です。ここに転職理由を書く必要はありません。これまでの経験と、今回の応募で生かせる強みを3〜4行でまとめ、転職理由は別の項目や面接で答える、という役割分担にすると書きやすくなります。

自己PRの欄についても、ハローワークの資料では「自分の長所、強みとしてアピールできることを記載する」とされ、身につけた能力と、入社後にどう活かすことができるかを具体的に書くことが示されています。志望動機と自己PRで同じエピソードを使うと重複するので、どちらかに寄せてください。

転職理由を前向きな一文に言い換える手順

転職理由をそのまま書くと、不満の表明になることがあります。隠す必要はありませんが、書類に載せる一文は未来に向いた言葉を選んでください。手順は3つです。

  1. 本音を1文で書き出す(この文は提出しません)
  2. その本音の裏にある「自分が望んでいる状態」を1文にする
  3. 2の文を、応募先で実現できる形に言い換える
本音言い換えた一文
評価制度に納得できない成果が明確に評価される環境で、営業としての強みを伸ばしたい
同じ業務の繰り返しで飽きた企画から運用まで一貫して関われる環境で経験の幅を広げたい
残業が多すぎる業務の進め方を改善しながら、継続して成果を出せる働き方をしたい
会社の将来が不安事業の成長段階に関わり、長く取り組める領域で力を発揮したい

意点が1つあります。言い換えた一文が、応募先でも実現できない内容になっていないか確認してください。たとえば「経験の幅を広げたい」と書いたのに、応募先が1つの業務に特化した職種だと、志望動機とかみ合いません。言い換えは、応募先の実態に合わせて選びます。

事実を変える言い換えはしないでください。勤務期間や担当業務を実際とちがう形で書くと、在籍確認や面接で食い違いが出ます。

退職理由は書類と面接で分けて考える

履歴書の職歴欄に書く退職理由と、面接で聞かれる転職理由は別のものです。ハローワークの資料では、履歴書の職歴欄について「自己都合の場合は『一身上の都合により退職』、会社都合の場合は『会社都合により退職』と記入」することが示されています。つまり職歴欄では、理由を詳しく書く必要はありません。

詳しい説明が必要になるのは、面接や、職務経歴書に転職理由の項目が設けられている場合です。ここでは次の順番で話すと、後ろ向きな印象になりにくくなります。

  1. 事実を一言(担当業務と在籍期間)
  2. 離れる理由を一言(前の章で言い換えた一文)
  3. そのうえで応募先を選んだ理由(志望動機につなげる)
【面接での答え方の例】
「前職では3年間、法人営業を担当しておりました。成果が数字で評価される環境で営業としての強みをさらに伸ばしたいと考え、転職を決めました。そのうえで貴社を選んだ理由は、◯◯の領域で△△に取り組まれている点です。」

面接では「転職理由を教えてください」と「志望動機を教えてください」が別の質問として聞かれることがあります。書類の段階で分けておけば、どちらを聞かれても同じ一貫した言葉で答えられます。もし転職理由を聞かれて志望動機の話になっていたら、「転職理由は◯◯です。そのうえで、貴社を選んだ理由は△△です」と区切り直してください。

離職期間がある場合も、理由と、その期間に取り組んだことを一言添えるだけで足ります。長く説明するほど、その部分が面接の中心になってしまいます。

NG例とOK例を見比べる

同じ素材からでも、分け方で印象が変わります。

【NG】前職では評価制度に納得できず、より成長できる環境を求めて転職を考えました。貴社は成長企業であり、自分も成長できると考え志望いたしました。
(転職理由と志望動機が同じ内容で、応募先の情報が入っていません)
【OK】前職では3年間、法人営業として新規開拓を担当し、成果を数字で評価される環境で強みを伸ばしたいと考えるようになりました。貴社を志望したのは、◯◯業界向けの△△というサービスを、直販で広げる段階にあると伺ったためです。前職で担当した新規開拓の経験を、まずは既存顧客からの紹介経路の整理から生かしたいと考えております。
(転職理由が一文で収まり、志望動機に応募先固有の情報と自分の経験の接点が入っています)

見比べるポイントは3つです。転職理由が1〜2文に収まっているか、志望動機に会社名を入れ替えたら成り立たない情報が入っているか、入社後に何をするかが書かれているか。この3つが入っていれば、書類としての形は整います。

提出前チェックリスト

送る前に、次の項目を確認してください。

  • 転職理由と志望動機が、別々の文として書き分けられているか
  • 志望動機に、応募先の事業・職種・課題のいずれかが具体的に入っているか
  • 志望動機の文から会社名を外したとき、他社でも成り立つ内容になっていないか
  • 履歴書と職務経歴書の志望動機が、同じ文章になっていないか
  • 自己PRと志望動機で同じエピソードを繰り返していないか
  • 職歴欄の退職理由が、指定された書き方になっているか
  • 勤務期間・担当業務が、事実と一致しているか
  • 誤字と、前の応募先の社名が残っていないか

応募書類の様式や求められる項目は、企業ごとに異なります。指定の様式がある場合は、その指示に従ってください。公的な相談先としては、ハローワークで応募書類の作成相談を受けられます。

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よくある質問

Q. 職務経歴書に志望動機は必ず書くべきですか。
指定の項目があれば書きます。指定がない場合も、履歴書に書き切れなかった根拠を補う欄として使えます。その場合は履歴書と同じ文章を貼るのではなく、経験との接点をエピソードで具体化してください。
Q. 転職理由が「給与を上げたい」の場合、どう書けばよいですか。
そのまま書くより、どんな成果に対して評価を受けたいのかという形に置き換えると、応募先での働き方の話につながります。あわせて、条件面は面接の終盤や求人票の確認で扱う話題と考えてください。
Q. 転職回数が多い場合、理由を全部書く必要はありますか。
履歴書の職歴欄は、指定された書き方で記入すれば足ります。職務経歴書では、1社ごとに理由を並べるより、経験してきた業務に共通する軸を先に示すほうが読みやすくなります。詳しい事情は、聞かれたときに答える形で準備してください。
Q. 志望動機で、応募先の情報が求人票以上に見つからないときはどうしますか。
求人票の業務内容と求める人物像を読み込み、自分の経験と重なる言葉を探してください。会社の情報が少ない場合は、その職種で求められる役割に対して自分の経験をどう使うかを軸にすると書けます。推測で会社の方針を断定するのは避けてください。

出典・参考

入試日程・提出書類・字数などは大学・学部・年度によって異なります。出願前に必ず志望校の最新の募集要項をご確認ください。

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